猫が死ぬ前の挨拶、兆候とは?飼い主も後悔しない看取り方まとめ

老猫ちゃんや闘病中の猫ちゃんで余命宣告されてしまった場合、最期の時を迎えることを考えなくてはいけません。

  • 猫は亡くなる前に姿を消すって本当?
  • 猫が亡くなる前のサインってどんなもの?
  • 猫の看取り方は?
  • 亡くなってからは何をしたらいいの?

猫ちゃんと長く過ごしていると余命宣告を受けたりした場合、どのように心構えをしておけばよいのか、何を準備すればよいのかなど不安や悩みがあるのではないでしょうか。

いつかは必ず訪れる愛猫とのお別れですが、看取りや猫ちゃんのサインなどを前もって想定することが大事です。

前もって準備しておくことで、実際にお別れが訪れたときに慌てることがなくなります。

ですが、介護や看取りについては、猫ちゃんの体調などで注意しなければならない点もあります。

今回は「猫の亡くなる前の兆候や行動、看取り方」について解説していますので、

最期まで読んで、飼い主さんが後悔しないお別れができるようにしてください。

猫が死ぬ前にする行動やサイン

猫ちゃんが亡くなる前にする行動でよく聞くのが

  • あなたや家族にいつもと違う甘え方をする
  • 暗くて静かな場所に移動し、じっとして過ごす
  • 大きな声で鳴く
  • 猫ちゃんから独特なにおいがする

あなたや家族にいつもと違う甘え方をする

愛猫家の間では、猫ちゃんが死期を悟るといつも以上に甘えたりよく鳴いたりするといわれています。

甘え方は猫ちゃんによってそれぞれなため、飼い主が「あれ?」と感じたりいつもと違うと異変を感じることができるはずです。

例えば、抱っこも嫌がる子がずっとそばですごしていたり、甘えた声でずっと鳴いているなどは体験談などでよく聞きます。

このような場合は、猫ちゃんの死期が近い可能性があります。

また、こういった変化については猫ちゃんが体調に不安を感じているかもしれません。

あなたが「あれ?いつもと違うような…」と感じるときは猫ちゃんがどこか苦しんでいないかよく観察しましょう。

暗くて静かな場所に移動し、じっとして過ごす

「猫が死ぬ前に家族の前から姿を消す」と言われているのも有名な話ですよね。

これは、猫の本能で体調を崩したり、大けがをしたときには群れから離れて暗く静かな場所に移動し、自分の体力を回復させようとその場でじっとして過ごします。

そして、そのまま亡くなることもあるため「猫は死ぬ前に姿を消す」といわれるようになりました。

注意してほしいのはシニア猫ちゃんや闘病中の猫ちゃんが突然、家の中で行方不明となり、発見したときには手遅れだったり、亡くなっていたということもあります。

例えば

  • 押入れの中
  • ソファの下
  • お風呂場の脱衣所の暗いところ
  • 家具のすきま

このようなところに隠れがちなので、猫ちゃんの姿が半日でも見えなくなった場合は、

上記のようなところをしっかり探してみてください。

大きな声で鳴く

発情期などでも大きな声で鳴くのですが、死期が近い猫ちゃんも今まで出したことのないような大声で鳴く猫ちゃんもいます。

理由ははっきりとわかっていないのですが、もしかすると不安を感じているのかもしれません。

認知症も猫ちゃんも同様に大きな声で鳴くので、鳴き方もおかしいな。と思ったら獣医師に相談しましょう。

猫ちゃんから独特なにおいがする

死期が近くなると、体内の老廃物が原因でいつもと違う独特なにおいがします。

特に腎臓病を患っている猫ちゃんからは、鼻をツンとするようなアンモニア臭がします。

猫ちゃんの身体や息がこれまでしなかったようなにおいがしてきたら、死期が近くなっているかもしれません。

猫の死期が近いサイン

猫ちゃんの死期が近いときには以下のような症状がみられます。

  • 口呼吸をしている
  • 食欲が全くなくなる。
  • 体重が減っていく
  • 毛並みが悪くなる
  • 目が虚ろになり、焦点が合わなくなる
  • 体温が低くなる

口呼吸をしている(開口呼吸)

健康な猫ちゃんは通常、鼻で呼吸します。

もし、口を開けて苦しそうに開口呼吸が始まると死期が近いと考えてよいでしょう。

猫ちゃんが口を開けて苦しそうに呼吸をしている場合または、

呼吸が変だなと感じたらすぐに動物病院へ受診をしましょう。

食欲が全くなくなる

死期が近いと消化器官が衰えるため、ごはんや水を摂らなくなってくる。

これまで好物だったものも食べなくなる。

なので、少しでも消化しやすく猫ちゃんが好むものを好きなだけ食べさせてあげましょう。

ドライフードをお湯でふやかしたり、市販のスープ状になった介護用フードを利用してみるのも一つの手段です。

体重が減っていく

食欲がなくなるので、体重は当然ながら落ちていく。

体重が落ちるということは、猫ちゃん自身の免疫力も低下するので少しでも、

猫ちゃんが食べられるものを好きなだけ食べさせてあげましょう!

毛並みが悪くなる

死期が近い猫ちゃんは、自力で毛づくろいができない。

消化器官の機能が衰えるため、毛まで栄養がいきわたらなくなるという理由で、

毛艶がなくボザボサし、べたつくこともあります。

飼い主さんがべたつくときはボディタオルできれいに拭いてあげ、ブラッシングも欠かさないようにしましょう。

目が虚ろになり、焦点が合わなくなる。

目のピントを調整する機能が低下するため、目に覇気が見られなくなる。

焦点が合わなくなり、目やにや涙がたくさん出るようになる。

涙や目やにはひどくなると目が開けられなくなってしまうので、

清潔なコットンなどを湿らせて優しく拭いてあげましょう。

体温が低くなる

血液が体内に回らなくなるため、体温が低下します。

基本的に基本的に猫ちゃんの体温は37.5℃~38.5℃。

体温を測るのは猫ちゃんの場合、お尻で測りますが体温計など専門的な機械がなくても

猫の胸に手を当てて心拍を数えたり、肉球を触って冷たくないかを確認して変化を把握しましょう。

猫の体調が悪い時のサイン

猫ちゃんは体調が悪くても隠そうとする生き物です。

そんな猫ちゃんの変化を見落とさないためにも次のことに注意しましょう。

  • 食欲の低下
  • 突然の体重変化
  • 嘔吐や下痢を繰り返す
  • おしっこの頻度が多い
  • 粗相が増える
  • 人気のない暗くて狭い場所に隠れる
  • 呼吸の様子がおかしい
  • 目やに・充血・涙目・鼻水が多い
  • 毛並みが悪い
  • 辛そうに鳴く

自宅でまだ様子を見ていても大丈夫なケース

食欲、ウンチ・おしっこがいつもと変わらないようであればまずは、2〜3日様子を見る。

猫ちゃんは、ストレスを抱えやすい生き物なので、病院に行くこと自体が強いストレスとなるため、

不必要な通院は避けるようにしましょう。

ですが、飼い主さんが不安である場合は受診しておきましょう。

すぐに動物病院に受診したほうが良いケース

呼吸がいつもとあきらかに違うときや、おしっこが出ていなく元気がない様子。

嘔吐や下痢がひどく水分も摂れていない場合は、猫ちゃんの容態が急変する可能性があります。

すぐに動物病院へ受診しましょう。

後悔しない猫ちゃんの最期の看取りかた

猫ちゃんを看取るにあたって、飼い主さんには後悔をしてほしくないです。

なので、前もって家族で決めておきましょう。

闘病中の猫ちゃんであれば、余命1〜2ヵ月のタイミングで獣医さんが飼い主さんに余命について伝えるケースが多いです。

看取りについては今後のケアについても獣医師と相談して、しっかりと家族でどのように看取るのかを話し合いましょう。

自宅で看取るのか病院で看取るのか

入院中の猫ちゃんであれば、最期まで入院しながら闘病するか、または自宅でできる治療を、

行いながら最期を迎えるのかを獣医師と家族で相談しながら決めましょう。

病院での看取りの場合は、適切な獣医師の治療を最期まで受けることができるが、息を引き取る瞬間に間に合わない可能性が高い。

自宅での看取りは猫ちゃんが長年過ごした好きな場所で最期を迎えられますす。

延命治療を行うかどうか

猫ちゃんの意識がなくなったり呼吸が止まりかけた時に人工呼吸器を使用したり、点滴、強制給餌などを施して猫ちゃんの寿命を少しでも延ばす行為です。

これについては、高額な費用が発生することがあるのであらかじめ必要性、費用について獣医師に確認をしておきましょう。

安楽死を希望するかどうか

薬などを使用しても猫ちゃんのひどい痛みや苦しみが緩和できなくなってしまった場合、安楽死という選択もあります。

この選択については飼い主さんにとっては非常に重い決断となってしまいます。

必ず、家族が納得した状態で行いましょう。

ただし、猫ちゃんの状態によっては安楽死が最適となる場合もありますので、獣医師と相談した上で、飼い主さん、家族が納得してから決断しましょう。

仕事をしているため日中の介護ができない

猫ちゃんの介護をしたくても日中は仕事のため看病できない!

そんなときは、ペットカメラがおススメです!ペットカメラを設置して、スマホから猫ちゃんの様子をいつでも確認できます。

または、ペットシッターを利用することも最近では増えてきているのですが、

あまり知らない人を受け入れない猫ちゃんにとってはストレスとなるので、

万が一のことを考えると信頼している獣医師の動物病院に入院することをお勧めします。

猫ちゃんの最期に自宅で飼い主さんができること

自宅で看取る場合に飼い主さんが準備することは以下のようなことです。

  • 床ずれを防ぐために、ふかふかのベッドやクッションを用意する
  • 自力で毛づくろいができないので、毎日ブラッシングしてあげる
  • 皮膚病を防ぐためにも毎日、蒸しタオルで身体を清潔に保とう
  • 栄養バランスなどを気にせずに、猫ちゃんの好物を好きなだけ与えよう

死期が近づいてきた猫ちゃんは、一日中寝ていることが多くなります。

寝てばかりなので、食欲もなくなってくるので猫ちゃんが食べたい時には好きなものを好きなだけ食べさせてあげましょう。

猫ちゃんが亡くなったらどうしたらいいの?

猫ちゃんが亡くなったら、悲しくて何もできないのが現実なんですが、

亡くなってからはすぐにやらなくてはならないことがあります。

  • 死後硬直が始まる前に、手足を内側に折りまげる
  • 遺体をきれいに拭いて、ブラッシングしてあげましょう
  • 棺に猫ちゃんの遺体を納棺します
  • 遺体の周りにドライアイス・保冷剤を置き、遺体を冷やします
  • 葬儀、火葬業者を手配しましょう

猫ちゃんは息を引き取ってから2〜3時間ほどで死後硬直が始まります。

硬直が始まると手足を折りまげるのも難しくなるので、棺には早めに納棺しましょう。

夏場などは腐敗が始まるのも早くなります。遺体のお腹周りをしっかり冷やすように保冷剤などを置くようにしてくださいね。

まとめ

今回の重要ポイントをまとめました

  • 猫ちゃんは亡くなる前にいつもと違う甘え方をする
  • 猫ちゃんは体調を崩すと隠れてしまう
  • 看取り方については家族ともしっかりと話し合う
  • 亡くなる前に色々な準備が必要

亡くなるまでは色々な決断を迫られるかもしれません。

ですが、この選択に正解、間違いはありません。

猫ちゃんと長年共に過ごしてきた飼い主さんの決断を、愛猫ちゃんはきっと理解しているはずです。

飼い主さん、ご家族の皆さんが後悔をしない猫ちゃんの看取りができますように。

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